2014年04月30日

少額の資本金では役員報酬の設定にデメリットが生じる

ネット関連で法人を設立される方も多いですが、資本金の額をあまりに少ない金額に設定してしまうと自分の役員報酬の設定が難しくなります。1円会社というのもあるので、資本金1円でも会社の設立自体はできるかもしれませんが、ある程度の余力があった方がやりやすいです。

例えば、自分の給与についてですが、個人税よりも法人税の方が高めなので、利益がとんとんになるぐらいの範囲に設定するのが一番いいわけですが、資本金の額が少ないと利益ギリギリまで攻めることができなくなってしまいます。

少額の資本金では、資金がショートするのではないかという懸念が常に生じてしまい、余計なストレスが多くなってしまいます。

また、実際にショートしてしまった場合、自分個人のお金を会社に貸し付けたり、会社の経費を立て替えたり、あるいは役員報酬を未払いの状態にして、源泉徴収や保険料、年金のみを払いこんだりと帳簿上の手間も多くなります。

こうなってしまわないように、自分の報酬を低く設定して、余裕を持っておかないといけなくなってしまうわけですが、自分の報酬を低く抑えてしまうと会社に残る利益が大きくなるわけですから、高い法人税で払う部分が多くなってしまい、あまり効率的ではありません。

一方、資本金を多めに入れておけば、ある程度の余裕がありますので、会社の損益で赤字すれすれの状態になるよう、自分の役員報酬を高めに設定しておくこともできるわけです。

仮に実際に赤字になったとしても、資本金を多めに投入しておけば、資金がショートする心配もなく安心して運営することができます。

では、どのくらいの金額に設定するのがよいかを考えますと、資本金が1,000万円を超えているかいないかによって、法人税の均等割りや消費税の免税に影響してしまうため、一人会社の場合はだいたい300万ぐらいがちょうどいいんじゃないかと思います。

300万円もあれば、月あたり25万円ですので、役員報酬を設定する際に、月25万円程度の誤差があっても十分に対応できます。

もし、これが10万円程度の少額の資本金で設立した場合、10万円までしか赤字が許されないわけですから、自分の給与をかなり正確に設定せざるを得なくなると思います。

本来なら利益ギリギリの線までもうちょっと攻める余地があったんだけど、10万円では心もとないから、どうしても低めに設定しておこうという感じになってしまうはずです。

法人を設立する際は資本金を多めに入れ、役員報酬を高めに設定し、もしそれで赤字が出るようなら、次の事業年度で修正していく、そういう方法がよいと思います。
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